ブックタイトル資料政経

概要

高校政治経済資料集

●5●フランスの政治機構法律の合憲性審査国会元老院国民議会（上院）（下院）任期6年任期5年定員348名定員577名間接選挙直接選挙解散任命大統領（任期５年）憲法評議院国民投票不信任決議直接選挙任免閣議統裁内閣首相閣僚65名任命弾劾、反逆罪の裁判政治高等法院答申参事院行政裁判経済社会評議会200名任期５年135名選出各種団体国民（選挙権は18歳以上）司法高等会議破毀院諮問統裁刑民事事裁判第3節現代の政治体制と各国憲法? 69【フランスの政治機構の特色】国家形態1958年に成立した現行憲法（第5共和国憲法，ド・ゴール憲法）は，国家の性格を「不可分の非宗教的，民主的かつ社会的な共和国」とする。国家元首である大統領の権限は非常に強大であるが，議会に責任を負う内閣も存在し，大統領制と議院内閣制の中間形態で，半大統領制といわれる。大統領制直接選挙によって選出された大統領は，任期5年で，首相の任免権，閣議統裁権，議会への教書送付権，国民議会の解散権，重要事項についての国民投票施行権など強大な権限をもつが，議会に対して責任を負わない。軍の最高司令官でもある。三選禁止。内閣首相その他の大臣は議員との兼職が禁止され，大統領によって任命される。議会に対して責任を負い，議会は不信任決議ができる。このため，大統領の所属政党と異なる保革共存政権（コアビタシオン）が成立することもある。独立命令を含む広範な命令制定権を有する。議会選挙人団の間接選挙で選出された上院（元老院）と小選挙区制で選出された下院（国民議会）の二院制。その権限は制限されており，「強い大統領，弱い議会」ともいわれる。憲法評議院元大統領のほか9人の評議員により構成され，大統領選挙や国民投票などの適法性を審査し，施行前の法律の合憲性の審査を行なう。第１編現代の政治●6●中華人民共和国の政治機構共産党党員8,200万人総書記中央軍事委員会人民解放軍選出選出選出国家主席（任期５年）常務委員会選出全国人民代表大会（任期５年）選挙地方各級人民代表大会選挙指名選出最高人民検察院地方人民検察院国民（選挙権は18歳以上）【中国の政治機構の特色】国家形態1982年憲法は，国家の性格を，それまでの「プロレタリア独裁」から「人民民主主義独裁の社会主義国家」と規定し直した。全人代にすべての権力を集中する権力集中制を採用している。全国人民代表大会（全人代）国家の最高権力機関で，すべての権力が集中する。一院制で，省，自治区，直轄市，軍隊から選出される代表によって構成され，憲法改正，法律制定，国家主席・国務院総理・中央軍事委員会主席・最高人民法院院長などの任免，国務院（政府）経済計画，予算と決算の承認などを行なう。総理（首相）全国人民代表大会常務委員会全人代の常設機関で，大会の招集，憲法・法律の解釈，法律の制定，選出条約の批准と廃棄などの権限をもつ。国家主席国の元首で全人代により選出。任期5年で2期まで。法律の公布などを行ない，対外的に国家を代表する。最高国務院全人代の執行機関であるとともに，国の最高人民法院行政機関である。総理（首相）は全人代が選出。地方各級中央軍事委員会主席全国の武装力を統率する。人民法院共産党憲法は前文で「中国の各民族の人民は，引き続き中国共産党の主宰の下に……わが国を……社会主義国家に築きあげる」と規定している。