ブックタイトル資料政経

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概要

高校政治経済資料集

154 ?第2章日本国憲法の基本的性格●3●おもな改憲の論点と主張第1編現代の政治●天皇の「元首」明記●女性の皇位継承を明記●環境権,プライバシー権,知る権利,自己決定権など「新たな人権や権利」を明記●環境保全義務,家族扶助義務,非常事態での協力義務など「新たな義務」を明記●参院を廃止して一院制に移行●衆参両院の役割分担を明記●私学助成を明文化●憲法改正要件を緩和前文1条(天皇の地位,国民主権)2条(皇位継承)9条(戦争の放棄)第3章(国民の権利及び義務)第4章(国会)第5章(内閣)89条(公の財産の支出または利用の制限)92条(地方自治の基本原則)96条(憲法改正条項)●全面書き換え●日本の歴史・伝統・文化に根ざした国家像や愛国心を明記●国際貢献など日本が目指す未来の目標や世界へのメッセージを明記●自衛権と自衛隊の存在を明記●集団的自衛権の行使可能を明記●第2項(戦力の不保持)を削除●自衛隊の国際貢献を第3項として新設●緊急事態(非常事態)における措置や首相の危機管理の権限を明記●首相公選制を導入●地方分権を明記●地方自治体の財政権や自立権を明記●道州制を導入●4●改憲論点と各党の立場(『イミダス』2005ほか)○条文を見直す,新条文を加える×見直さない─明確にされていない民主党「憲法提言」(2005年)自民党「第2次憲法改正草案」(12年)公明党「憲法調査会論点整理」(04年)みんなの党「憲法改正の基本的考え方」(12年)たちあがれ日本「自主憲法大綱案」(12年)天皇元首化集団的自衛権の行使一院制憲法改正発議要件の緩和──×─○○×「象徴」○「自衛権の発動を妨げない」×「認めるべきでないとの意見が大勢」×○「過半数の賛成」○○××「環境権を定めるべき」新しい人権緊急事態条項の創設○「国家緊急権を憲法上に明示」○─○○─○○○「集団的自衛の固有の権利を有する」×○「過半数の賛成」○○─○(『読売新聞』2012. 5. 3)資料を読む憲法と現実のかい離改憲論議の高まりの背景には,冷戦終結などの国際情勢の変化やそれにともなう自衛隊の海外派遣,国民の間の新たな権利概念の誕生などがある。憲法第9条が最大の争点であるが,その他にも多くの論点がある(3)。政党のさまざまな姿勢憲法改正反対(護憲)を一貫して主張してきた共産党と社民党が国政選挙で敗北したことも,改憲気運を高めている。天皇の元首化や集団的自衛権の行使,2院制から1院制へなどの論点では各党で意見が分かれている(4)。